
あれ?ドルフランって高スワップで人気だったのに…
ネットで高スワップだと人気だったFXのドルフラン運用。
見よう見まねで投資して一時期好調だったドルフラン。
しかし近頃、下落が続いていてどうしたものかと悩んでいる人いませんか?
そんな方のために、今回はそもそもドルフランとはどういう通貨ペアなのか、仕組みや値動きの背景、そして今後の売買の参考になる情報をFX初心者向けにわかりやすく解説します。
- ドルフランはどんな通貨ペア?どうして高スワップなの?
- 最近のドルフランの下げ相場や値動きの背景
- ドルフランの運用時に注目すべき指標やニュース
- フラン円の動きもチェックを忘れずに!
※この記事はあくまで仕組みや特徴を解説するものであり、投資を推奨しているものではありません。投資は自己責任でお願いいたします。
ドルフランってどんな通貨ペア?基本をおさらい
そもそも通貨ペアとは?
FXでは「通貨を交換する取引」を行います。
たとえば「ドル/フラン(USD/CHF)」は、米ドル(USD)とスイスフラン(CHF)の通貨を交換することを意味します。
米国の金利上昇→ドル買い優勢→スワップポイントも高水準になるため人気化。
米ドルとスイスフランの通貨の特徴
通貨 | 特徴 |
---|---|
米ドル(USD) | 世界の基軸通貨。アメリカの金利や経済指標が影響 |
スイスフラン(CHF) | 有事に買われる「安全資産」。中立国で政治的安定性が高い |
どうなると利益になるの?
ドル/フランは、買うか売るかで利益が出る方向が変わります。
取引方法 | どうなると利益? | どうなると損失? |
買い(ロング) | ドル高・フラン安になる | ドル安・フラン高になる |
売り(ショート) | ドル安・フラン高になる | ドル高・フラン安になる |
図解:為替レートと利益関係
【買いの場合】
開始時 USD/CHF = 1.00 → 決済時 1.10 ⇒ 10%の利益
【売りの場合】
開始時 USD/CHF = 1.00 → 決済時 0.90 ⇒ 10%の利益
他通貨との相関関係について
- ドル/フランとユーロ/ドルは逆に動く傾向(逆相関)
- ドル/フランとドル/円は似た動きをすることも多い(同方向性)
このように、ドルフランは単なる「高スワップ通貨」ではなく、相場の流れや他の通貨ペアとの関係を把握することで、より効果的に運用できます。
どうして高スワップなの?
スワップポイントとは、異なる通貨の金利差から生じる「利息」のようなものです。
- アメリカの政策金利が高くなると、ドルを持っていることで得られる利息(スワップ)が増える
- 一方、スイスは伝統的に金利が低く設定されており、金利差が大きい=スワップが高くなる
たとえば:
- 米国の金利:5.00%
- スイスの金利:1.00%
- 金利差:4.00% → この差がスワップポイントとして毎日加算される
このため、ドル/フランを「買い(ドル保有)」するとスワップが得られることが多く、長期保有を考える投資家にとっては魅力的に映ります。
※スワップポイントの金額はFX会社や市場の状況によって変動します。
参考までに:「みんなのFX」スワップカレンダー
例えば2025年6月30日では1日1lotあたり170円スワップが付与されています。
単純計算で1か月で170円×30日=5,100円もらえることになります✨
(スワップは日々変動するので実際の金額とは誤差が出ます。)
なぜ最近ドルフランは下がってるのか?
- 米金利がピークアウト(利上げ停止の観測)
- リスクオフ相場が続き、安全資産としてのフランに買いが集中
- スイス中銀(SNB)の利下げがあっても、世界的な不安定要因によりフラン買いの流れは止まらず
- 結果、ドル安・フラン高が進行し、「スワップではプラスでも為替でマイナス」が発生中
思い出してみましょう💡
ドルフランをロング(買い)で保有なら、ドル高フラン安になった方が利益が出るんでしたよね。
つまり、スイスフランに対して米ドルの価値が高い状態です。
上記と真逆ですよね。。。
なので現在の状況では下落相場になっているということなのです。
日々チェックしたい4つの情報源
1. 米国の経済指標
- 米雇用統計(NFP)
- 消費者物価指数(CPI)
- FOMC政策金利の発表
2. スイスの経済ニュース
- スイス国立銀行(SNB)の政策金利発表
- CPIやGDP成長率
- 中立・安全なイメージが強いため、地政学的ニュースにも敏感
3. 相関通貨の動き
- ユーロ/ドル(EUR/USD):ドルフランとは逆相関になりやすい
- ドル/円:一緒に動く場面も多く、併せて注視したい
4. スワップポイントの変動
- FX会社によって付与スワップが違う
- 数百円〜千円単位の差が出ることも
- 長期保有派なら必ず複数口座で比較
5.フラン円相場
- フラン高・円安が進むと利益が出る
(買いポジションにとって)
「ドルフラン」を保有するのに「フラン円」も意識して!
💡 なぜ「ドル/フラン」を保有するのに「フラン/円」を意識する必要があるの?
理由:日本円ベースの実質損益に影響するから
たとえば、あなたが「ドル/フランの買いポジション(ドル買い・フラン売り)」を保有していたとします。
このとき、ドル/フランでは利益が出ていても、円換算では損していることがあるのです。
🧮 具体例:実際の為替変動シナリオ
期間 | USD/CHF | CHF/JPY | USD/JPY(参考) |
---|---|---|---|
保有前 | 0.90 | 130円 | 117円 |
保有後 | 0.92(ドル高) | 125円(フラン安) | 115円(円高) |
✅ この場合:
- ドル/フランでは利益が出ています(0.90 → 0.92)
- しかし、スイスフランの円換算価値(CHF/JPY)が下がっているため、
- フラン売りポジションでの円評価損が拡大 → トータル損失になる可能性も。
📌 結論:ドルフランは「為替の三角関係」で損益が動く
日本円をベースにしたFXトレードでは、
「ドル/フランを保有=実質ドル/円とフラン/円の“差”を取引している」のと同じです。
➤ つまり、
- USD/CHF(ドルフラン)の損益
+ - CHF/JPY(フラン円)の為替差損益
= あなたの日本円ベースの実質利益
まとめ:「今後の戦略」と「あなたにできること」
- ドルフランは「スワップが高いから買えばいい」という単純な通貨ペアではない
- 相場がドル高に向かっているのか、フラン高の流れが強いのか、全体の地合いを読むことが重要
- ドルフラン”買いポジション”保有の場合、ドル高フラン安&フラン高円安になれば利益になる
「スワップが欲しいけど為替差損は困る」そんなジレンマを抱える方にこそ、ドルフランの仕組みと値動きの要因をしっかり理解することが、損失を防ぐ第一歩になります。
自分のポジションを見直すためのヒントになれば幸いです。
FXって結構難しいですよね。。
この戦略あってる?どうしたらもっと勝てるようになる?
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