2025年前期NHK連続テレビ小説『あんぱん』で登場した「カストリ」。
劇中では、鳴海唯さん演じる小田琴子がこれを飲む場面があり、視聴者の関心を集めています。
本記事では、「カストリ」とは何か、戦後日本の時代背景、そして鳴海唯さんの演技力や過去作について詳しく解説します。
- 朝ドラ「あんぱん」に出てくる『カストリ』とはどんなお酒?
- カストリを豪快に飲む琴子役「鳴海 唯さん」の過去作
カストリとは?酒としての正体
「カストリ」とは、戦後の混乱期に闇市などで流通していた粗悪な密造酒のこと。
正式には「粕取り焼酎(かすとりしょうちゅう)」と呼ばれ、日本酒製造時の酒粕を再利用して蒸留された焼酎です。
しかし戦後直後は、材料や技術が不十分な中で無許可・非衛生的に製造されたため、「飲むと潰れる(中毒を起こす)」ことから「カストリ」と揶揄されました。
メタノールなどの有害成分が残留し、失明や死亡事故も報告される危険な酒でした。
なぜカストリが生まれた?戦後の時代背景
1945年の終戦後、日本は深刻な物資・食糧不足に直面しました。
正規の酒類は配給制で流通が限られ、庶民は闇市で代用品を求めるようになります。
そうして生まれたのが「密造カストリ酒」です。
当時のカストリは、臭いや味を和らげるためにみかんの皮や砂糖を入れて飲まれていたこともありました。
国家財政を支える酒税制度の観点からも、密造酒は厳しく取り締まられ、「密造酒をつくらぬ・のまぬ・かくさぬ」という標語も生まれました。
朝ドラ『あんぱん』とカストリの描写
『あんぱん』では、戦後の高知を舞台に女性新聞記者として奮闘するのぶの姿が描かれています。
鳴海唯さん演じる小田琴子は職場では上品にふるまってますが、それは結婚相手を見つけるため。
仕事終わりにのぶを誘い、飲みに行くシーンでは豪快に「カストリ」を飲みギャップに驚かされます。
またのぶがカストリを口にするシーンでは、その味や匂いに思わず顔をしかめるリアルな演技が話題に。
戦後庶民の生活の厳しさを象徴する小道具として、カストリは重要な意味を持ちます。
鳴海唯さんとは?『あんぱん』琴子役の注目女優
鳴海唯さんは1998年生まれ、兵庫県出身。
2018年に芸能界デビューし、2019年の朝ドラ『なつぞら』で柴田家の次女・明美役を好演。
その後もNHK大河『どうする家康』(2023年)や、ドラマ『Eye Love You』(2024年)などで着実にキャリアを積んできました。映画『偽りのないhappy end』(2021年)では初主演も果たし、実力派若手女優として注目されています。
『あんぱん』では、戦後をたくましく生き抜く女性をリアルに演じ、視聴者の共感を呼んでいます。
\アマゾンプライムなら初月無料で視聴可能!/
🎥偽りのないhappy end

まとめ
- 「カストリ」とは、戦後日本で流通した危険な密造酒。
- 物資不足と国家統制の狭間で生まれた庶民の苦肉の選択だった。
- 朝ドラ『あんぱん』では、その時代のリアルが鳴海唯さんの演技によって丁寧に描かれている。
時代を超えて語り継がれる「庶民の生きた証」として、カストリ酒の描写にも注目です。


